105日目(7月14日):那智の火祭りと農家民泊「不動坂」

<育児日記>
 今日は、ママさんがお休みで、明日のお休みをとってくれて、那智の火祭りを見に行くことにした。以前からパパさんもママさんも行きたいと思っていたけど、仕事の都合上なかなか行くことができなかった。今年も火祭りは平日だったけど、月曜日はママさんがお休みの日で、火曜日もお休みをとれたので、那智大社まで出発することにした。
 出発は深夜4時半。出発までママさんとひろたんは就寝。ひろたんは一度起きたけど、また車の中ですやすや。パパさんは寝ないで準備したので、ママさんの運転でグーグー。田辺インターまで高速道路が延びたので、8時頃には那智勝浦町に着いた。早速、お昼と夕食の買い出しをしに、太地町の漁協スーパーへ。太地町では鯨肉が売っていたので、それをゲット。今日宿泊予定の農家民泊「不動坂」へ向かう。
 「不動坂」は那智勝浦町南平野(色川地区)にある宿泊施設で、それほど宣伝されていないけど、以前ママさんが色川地区へ行ったときにもらってきたパンフレットに掲載されていたので、予約して泊まることにした。普通のホテルや旅館などでは、子連れは気を使うけど(特に食事の時は)、ここは1日1組み限定で、1組1万5千円、食事は自炊(バーベキュー可)なので、ひろたんがいても気を使わずに済む。到着すると、思ったとおり自然に囲まれた山小屋風の宿泊施設で、眺めは最高。那智の山々と、遠くには太平洋、潮岬灯台まで見える眺望。奥さんが出迎えてくれて、畑で取れた食材(じゃがいもやたまねぎ、とうもろこし、ブルーベリーなどなど)を好きに使ってくれていいと言ってくれた。ご主人さんがカレーまで用意してくれて、食事なしのはずが、食材付の宿泊になったみたい。いろりがあって、ロフトがあって、ウッドデッキは広くて、前面に畑がある施設。ご主人が3年後に退職したら本格的に営業するということなので、まだ泊まりに来る客は少ないみたい。色川出身のご主人さんが、空き家になった所を買い取って宿泊できるようにして、前面に畑を作って農家民泊施設にしたらしい。ちなみに、那智勝浦町の色川地区は、相当数のIターン者が移り住んでいるみたいだ。
 買い込んだ食材を冷蔵庫に詰めて、那智大社へ出発。ここから那智大社まで車で15分くらい。祭りの日なのでどこまで行けるかと心配していたけど、案の定、11時の段階で大門坂の所で交通規制。ここで車を置いて、シャトルバスで那智大社へ向かう。それにしても今日は暑い日だ。那智大社に到着後、ママさんがひろたんをベビーキャリーに乗せて、とりあえず大社本殿へ。そこでは祭りの行事である那智田楽が踊られていた。本殿前には扇御輿と火祭り用の巨大松明が並べられていた。本殿前には思ったほど人はいなくて、田楽など十分に見ることができた。やはりみんな松明が練り歩く大滝前の石段へ向かっているのだろう。
 早速本殿を下り、那智の大滝前へ。12時半頃だったけどすでに人があふれるくらいだった。この場所で松明に火がつけられる御火の神事が始まるのは14時頃。いい場所で見るため(大半はいい写真を撮るため)、石段脇の山の斜面で多くの人たちが人一人がやっと通れるような場所に座って場所を取っていた。なんとか石段や大滝前の広場が見える場所を確保して、昼食を食べることにした。暑い日だったので、蚊がほとんどいなくて助かった。ひろたんは退屈になるだろうと思っていたけど、思ったより機嫌がよくてご飯のそれなりに食べてくれた。
 1時間半くらいひらすら待ち続けて、眠くなりはじめた時、ようやく火をつけた一の使いが階段を登りはじめた。いよいよ御火の神事のはじまりだ。そしてついに巨大松明に火がともる。50キログラムあるとされる松明が激しく燃えさかり、それを持った男たちが石段を登り、そして石段を下る。斜面からその松明と男たちの勇ましさを眺める。感動した。ひろたんは、ちょっと火にびびっていた。松明を間近で見ていたらきっと号泣していただろう。
 御火の神事が終わり、本殿から扇御輿が降りてきた。まだまだ祭りは続くのだが、帰りが混むかもしれないので、帰路につくことに。同じような考えをする人も多く、帰りはバスを使わずに歩いて30分くらいかけて下山。15時頃だったので、那智勝浦町にあるゆかし潟へ。その河口付近にある湯川海水浴場へ。このあたりは海水と淡水が混ざり合う汽水域で、淡水側でひろたんは水遊び。暑い日だったので、ひろたんも水遊びに夢中。水は冷たく、汗を洗い流せた。
 夕方、不動坂へ。ご主人が来てくれて、いろいろ話を聞かせてくれた。バーベキュー用の炭までおこしてくれて感謝。ひろたんは、板張りの床が気にいったのか、落ち着きもなくよちよち歩き。たまに段差につまづいて転んでも、それでも歩き回る。食事中も歩くのをやめない。火祭りはちょっと退屈だったかもしれないけど、これだけ楽しそうにしてくれたら、ここに連れてきて良かったと思う。バーベキューは、取れたての食材を使わせてもらったので、ママさんもパパさんも大満足。1組5名まで宿泊できるみたいなので、毎年ここに着たいと思った。
 今日はいろいろ大忙しの日だったので、ひろたんは熟睡。山の中なので、クーラーもなしで涼しく眠れた。遠くに潮岬灯台の灯りを見ながら眠ることにした。

 ベビーキャリーを担いで登るママさん

那智の火祭り

 農家民泊 不動坂

 不動坂からの風景

 不動坂のいろり

 バーベキュー